次は「地域型住宅グリーン化事業」について書いて行きます。意外とこの補助金については、知られているようで、知らないお客様も多いです。但し、先程の「こどもみらい住宅支援事業」よりは若干お客様へお勧めしにくく、「ZEH支援事業」よりはお勧めしやすいものになります。
「こどもみらい住宅支援事業」は来年の3月末までに基礎工事が完了出来るスケジュールで家づくりを進めたならば、ZEH基準、長期優良住宅基準、BELS基準等を満たしてしまえば、お子様がいる世帯、建築主様が40歳以下であれば、誰でも、と言うと語弊があるかも知れませんが、実際ほぼ問題無く補助金を適用できます。(※詳細は先の「こどもみらい住宅支援事業」補助金、のブログを確認下さい)
一方、「地域型住宅グリーン化事業」が少しお勧めしにくい理由の第一は、「契約時期」の問題。これは後述して行きますが、大体7月頃~年明けの2月頃までの間に工事請負契約を締結させて頂いたお客様のみ、ご案内できるという事、そして第二に契約時期が上記の時期に合ったとしても実際の募集の段階で、補助枠に空きがあって募集し、補助枠が確定した段階で、初めてお客様と具体的な補助金の詳細の話が出来るという事。但し、「こどもみらい住宅支援事業」と同じ基準をクリアする家であれば、明らかにこちらの方が補助額が大きいのは魅力です。
「ZEH支援事業」の場合、「こどもみらい住宅支援事業」よりも補助額が小さい(例えば同じZEH基準の場合、「こどもみらい住宅支援事業」で100万円の補助に対して「ZEH支援事業」55万円)上に、家のスペックを上げて行けば100万円とか、112万円の補助枠を狙う事が出来ない訳ではないものの、それ相応の仕様と建築コストのUPが必須ですし、「ZEH支援事業」は全国一律で補助金申込を行い補助枠確定は先着順、という補助枠の確保のし難さ、さらに補助金が確定したとの連絡が来た途端に、いきなり工事を着工し、数か月先のある特定の日時までに建物を完成させ、お客様の入居が完了し、計測データーを国に提出するという、スケジュールや工期的な制約を受ける為、総合的に勘案して、弊社では「ZEH支援事業」ではなく「地域型住宅グリーン化事業」の方を選択してお客様へお勧めしています。
それでは長くなりましたが、地域型住宅グリーン化事業の概要を書いて行きます。まずこの補助金の大きな特徴は、年間約50戸以下の住宅供給戸数の、中小住宅ビルダーのみ補助金の補助適用対象となる点。さらに中小工務店でも、地域型住宅グリーン化事業に参画している「特定のグループ」に帰属して初めて補助金が使える、というのが大きな特徴です。なので大手ハウスメーカーに行っても絶対紹介して貰えない補助枠なのです!!(笑)
また全ての中小工務店がこの補助金を取り扱っている訳では無い為、競争倍率としてはそこまで高い訳では無く、ある程度は安定的に補助枠を確保できるというのが利点です。(但し、年間1社あたり数枠程度の確保に留まる)弊社は参考までに「未来に残す家づくり研究会」というグループに帰属しています。
この補助金は前身となる補助金から継続して、もう10年以上も毎年国が実施している補助金になります。毎年4~6月頃に全国で補助金参画を希望するグループへの採択を実施し、その後、補助金の総額を各グループへ割り振ります。7月頃に今度はグループ内で補助金額の割り振り・調整をした上でそれぞれの補助枠に対しての補助金額を決定します。それから7末~8月頃に、グループに帰属する住宅会社各社にお客様状況のアンケートを取って補助金の適用を希望するお客様を全数確認し、そこからグループ内の各社の補助枠と補助額のバランスを調整した上で、それぞれの住宅会社へ補助枠が振り分けられます。そして最終的に住宅会社の社内単位で補助金を紐づけるお客様を最終決定し、ここで補助金の適用が確定します。これで一次募集は終了。
そして11月の初旬になると、全国の各グループ内で使いきれなかった補助額(お客様が紐づかなかった補助枠)を、一旦国に返す、という作業を行い、11月末~12月頃に、今度は全国一律で枠の再配分を希望する工務店に早いもの勝ちで補助枠の再割り振りを行います。こでれ二次募集は終了。
また年明けになると、国の臨時国会が開催され、ここで通常は追加予算が国会承認がなされるので、2月頃に二次募集と同じ形式で追加予算枠の配分を実施して、その年度の補助枠募集が完了、という流れになります。
なのでこの7月~2月頃に、的確に準備が出来ているお客様のみに、この補助金を弊社として割り振る事ができるのです。そしてその補助金を割り振れるお客様の条件とは、「工事請負契約を締結済み、またはご契約目前の方」かつ「工事着工前である」この2点です。なので結構時期は選びます・・・。
で、今度は補助金の額についてですが・・・細かい事は書きません!!なぜかと言うと、私達でも補助枠の適用が確定するまでは、明確にそのお客様に対する補助額は分からず、それまで明言出来ないんです・・・。ただ、目安だけは書いておきたいと思います。
長期優良住宅:110万円~140万円
ZEH住宅:125万円~150万円
これに、地域の木材を利用したり、バリアフリーの住宅としたり、3世代の同居の場合だったり、若者・子育て世帯だったりと、ある特定の条件を満たせば加算額として大体20万円~30万円がプラスされるという感じです。(補助額や加算の決定・配分は補助金の各グループに一任されてるので、ベースとなる補助枠・額、加算枠・額等はお客様に配分される時にならないと何も分からない)
どうですか?結構大きい金額の補助金だと思いませんか?
他の補助金と比較するとこんな感じかと思います。
【長期優良住宅】
「こどもみらい住宅支援事業」 80万円
「地域型住宅グリーン化事業」 130万円~170万円※加算含む
【ZEH住宅】
「ZEH支援事業」 55万円
「こどもみらい住宅支援事業」 100万円
「地域型住宅グリーン化事業」 145万円~180万円※加算含む
このブログを見てしまった方は、地域型住宅グリーン化事業がとても魅力的に思えるのでは無いでしょうか?・・・どうでしょう、丁度今の時期からがお客様への補助枠紐づけ配分の時期なんです。まさに、お客様にとっては家づくりの計画を進めるベストシーズンかも知れません。